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Posted by ミリタリーブログ at

2023年01月22日

本邦メディア作品におけるSIT(特殊犯捜査係)の描写について その4

皆さんこんにちは。
今回はSITが主役のドラマ及び特殊部隊がメインの作品です。
基本的に脇役であるSITですがたまに主人公の所属先として描かれることがあります。
今回は特殊部隊としてのSITとその他特殊部隊が主人公のドラマ及び漫画におけるSITについて紹介します。

恐らくSITが主人公のドラマとして最も有名かつ唯一無二の存在と言えるのが 2011年放送の ジウ 警視庁特殊犯捜査係 でしょう。
今作では主人公の女性刑事がSIT突入班→SAT とSIT交渉人という事でSITがメインで登場します。
作中での装備はベレッタ92とMP5Jにフリッツヘルメットに青色BDU、防弾ベストを着用しています。
見た目はSSITなのですが絶妙にアーマーやヘルメットの形状が違うことから独自のものでしょう。

ご丁寧にジウやこの前後のドラマはSITとSATの区別の方法としてヘルメットのバイザーの有無があります。
このドラマではSITがバイザーヘルメット、SATがヘルメットにゴーグルというスタイルです。
正直BDUだけでもわかる気がしますがこういう努力は有難いですね。
ちなめに小説が原作なので気になった方は読んでみましょう。

さて、SITを特殊部隊として主人公に据えた作品は私が知る限りこの作品のみです。
ネゴシエーター、つまり交渉人を主人公とした作品は複数あるのですがそれについては次回解説します。

ここからは特殊部隊が主人公のドラマでのSITについて紹介します。
とはいえアメリカのSWATとは違い我が国の特殊部隊は身近な存在ではなくこちらもドラマ化されたものは1作品のみです。
それが2014年に放送された S -最後の警官- です。
この作品の主人公はNPS(警察庁特殊急襲捜査班)という架空のチームでSATの制圧力とSITの捜査能力を持ち合わせた部隊とされています。
実際に隊長は元SATで副官は元SITでSITはこの副官のエピソードでメインとして登場します。
まずは原作のコミックでのSITの活躍について。

と言いましたが実はこの漫画、SITより先に埼玉県警特殊犯のSTSが5.6巻のバスジャック事件に出動します。
劇中では埼玉県警警備部のRATS(機動戦術部隊)と共にサービスエリアでの制圧及び交渉を担います。
が、警備部と刑事部のヤマ争いで作戦は失敗します。
この時にはSTSの交渉人がニューナンブM60を、RATSがホロサイト付きMP5とレミントンM24を装備しています。
後にも先にもSTSとRATSが登場する作品はこれだけです。
8巻ではSITが登場。誘拐事件の捜査を指揮しますが犯人確保を焦るあまりに誤認逮捕をしてしまいます。
この際に登場したSIT突入班はフラッシュライト付きシグザウエルP226を装備しています。
16巻のハイジャック事件でも犯人検挙後の取り調べを担当しているような描写がされています。

残念ながらこの作品は犯人を制圧する事もあるSATと犯人も確保するNPSの衝突がメインのためSITは脇役です。
ですが漫画でのSATの装備は見事なものでちゃんとペラペラバイザーではなく分厚いバイザーヘルメットに511のタクティカルベスト、ハイマウントレールに搭載されたホロサイト付きMP5(フラッシュライト付きハンドガード装備)、フラッシュライト付きシグザウエルP226、レミントンM24などその手の描写は見事です。

さて、ドラマ版では漫画とは違い1話から登場。
武装集団の銃撃事件に出動しますが突入班は動いていなかったようでSITと書かれたボディーアーマーにニューナンブM60を装備した刑事が何人か出てくるのみに終わります。
バスジャック事件は原作とは描き方が違うためSTSは登場せず8話の誘拐事件に出動。
ここではフラッシュライトをクロスさせH&K USPを装備して登場します。
このSITはいわゆるSSITですがMP5は装備していません。
劇場版でも登場しますが狙撃手が居ないことからNPSの狙撃班の支援を受けています。
なおジウとは違い今作のSITはフリッツヘルメットにゴーグルスタイルです。

特殊部隊が主人公なのに装備に関しては正直ちゃっちいのですがSATがフォアグリップ付きMP5とフラッシュライト付きUSP及びUSPタクティカルを所持していたり、狙撃手がL96にギリースーツ着用であったりと近づけようとする努力は見受けられます。
また海上保安庁のSSTはシグザウエルP226にフラッシュライト付きMP5、機動隊の銃器対策部隊はシグザウエルP230に濃紺BDUにバイザーヘルメットと部隊によって細かな違いがあります。
そこら辺を見て視聴すると楽しいかもしれません。

今回は以上となります。
もっと特殊部隊が主題の作品が増えて欲しいですね。
さて、次回は交渉人としてのSITを描いた作品を紹介します。
ここまでありがとうございました。  


Posted by 田村真佑to at 17:22Comments(0)

2023年01月22日

本邦メディア作品におけるSIT(特殊犯捜査係)の描写について その3

こんにちは
今回は諸悪の根源?ことSPECでのSITです。

今作では主人公のひとりが元SITとして登場するのですがこのSIT(SSIT)の装備についてまずは説明しましょう。

SSITは基本的に青色BDUにバイザーヘルメット、Amazonで調べたら1番上に出てくる防弾チョッキを装備しておりチョッキに関してはV1ベストやJPCなど可変ではありますが基本的にペラいというのが特徴です。

では作中での描写ですがこのSIT、恐らくSATと混同されています。
まず名称が警視庁特殊部隊となっており、モットーも非常に体育会系的で刑事とは思えない感じです。

作中では武装組織との銃撃戦や工作員の確保などに出動していますがこれは全て、警備部の管轄で出動するならSATの方が適切でしょう。

またMP5をバチバチに連射しており本来のSITからかなり逸脱した描かれ方をしております。
ただし、公安部の刑事はちゃんと?H&K P2000を装備しておりこちらはリアリティがあります。

SPECのSITに関しては正直、本来のSITからかなり逸脱しているので説明はこの程度なのですがとにかくこの装備SSIT(SPEC-SIT)はドラマにおけるSIT史を語るにおいて重要なので絶対に覚えておいてください。

次回は特殊部隊がメインのドラマにおけるSITの描写です。  


Posted by 田村真佑to at 05:31Comments(0)

2023年01月22日

本邦メディア作品におけるSIT(特殊犯捜査係)の描写について その2

こんにちは三pです。
今回は21世紀を代表する刑事ドラマの相棒と科捜研の女におけるSITについて紹介します。

まず相棒から。
実は相棒はSITとかなり縁の深い作品でなんと相棒のプレシーズン第1話の冒頭から登場しています。
作中では主人公のひとりの亀山薫が人質に取られた際にSIT及び狙撃班が出動します。
この時にSITの指揮官を勤めていた超タカ派の室谷警部補は後にトリオ・ザ・捜一のメンバーとなる三浦さんと同じ役者さんです。
この時は狙撃班がボルトアクションライフルとAR15の狙撃銃使用を装備しています。

次に登場するのは連ドラ版シーズン1第1話。
ここでは警視総監室に爆弾を所持した男が亀山薫を人質(またかよ)に取った事件に出動。
機動隊と共に突入します。
ちなめに狙撃班もヘリから犯人を狙っているのですがこのスナイパーはトリオ・ザ・捜一の芹沢刑事と同じ役者さんです。トリオ・ザ・捜一って実は元SITなんですかね?

またコミック版では匿名係そのものがSITとSATの連携を担うための部署とされており外務省官僚宅立てこもり事件に出動しています。(ドラマ版では緊急特命対策係が出動)

このように初期の相棒ではかなりの割合でSITが登場しています。まだまだ帽子に機動隊の出動服スタイルで見ていて面白いですよ。

シーズン3では爆弾を所持していた元公安捜査官を射殺する際に登場。
この際にはH&K PSG1とS&W M10を装備し登場。2度の誘拐事件でも登場し連続誘拐事件ではSITが人質救出のために動いています。
ここから名物キャラの吉岡班長(この当時は田嶋班長)も登場します。

season4の正月スペシャルでは誘拐事件に出動しヘリの上から金をばら撒きます。
ちなめにこの時は森村警部という別の人物が班長を務めています。

不朽の名作として名高いseason5の11話、バベルの塔では立てこもり事件に出動。
S&WのリボルバーとMP5A5及びMP5KPDWを装備し出動しています。後にも先にもMP5KPDWを装備したSITが登場するのはこの話だけです。(ちなめに本銃がSITで装備されていることが確認されたのは同年の話)
その他、狙撃班の日野警部補がAUGを装備しています。

season6では爆弾事件に吉岡班長率いる班が出動。この際に同行していた隊員はSATの腕章をつけていました。
15話では立てこもり事件ということもあり本格的にSITが登場。機動隊と共にまたも人質になった亀山薫達を救うために出動しました。


season7の10話では爆弾の仕掛けられた客船に特殊班を向かわせると刑事部長が命令しています。
また、同シーズンの11話では神奈川県警の特殊班(SIS)が立てこもり事件に出動。名称については語られませんでしたがワッペンは警視庁SITのものだったので使い回しでしょう。なお同話では誘拐事件も起きていたのですがこちらの時間に詰めていた刑事が立てこもり事件を認知していなかったので彼らがSISかは不明です。

season8では誘拐事件に吉岡班長以下SITが出動。

season10のピエロでは吉岡班長と狙撃班が登場。恐らくSITでしょうがレミントンM24を装備しています。

劇場版2作目 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜では警視庁首脳部人質事件に第1機動隊と共に出動。
ここではちゃんと「エスアイティー」と呼ばれています。
ダットサイト及びレーザーサイト付きのMP5JとH&K USPを装備し出動します。

ちなめにこの辺りからバイザー付きヘルメットにタクティカルベストを着たSITが登場するのですが相棒はどうやら独自?の装備を採用しているらしく、後々に詳しくは説明するSPEC-SIT(青色BDUにバイザーヘルメット)とは違い基本的に黒のBDUとバイザーヘルメットを着用しています。
ということで黒色BDUにバイザーヘルメットを装備したSITについては相棒SITと呼ぶことにします。

season12では1話の誘拐事件にSITが出動。MP5A4とライオットシールドを装備し甲斐官房長官救出作戦に参加します。
そして19話では立てこもり事件に出動するのですがこのSITがやたらと細かい。
まず出動準備シーンが描かれアーマープレートとシグザウエルP228を装備するシーンの他ラペリング降下やブリーチングハンマーで壁を突き破るシーンなどのちのち紹介するドラマとは比べ物にならないレベルの描写でした。
MP5J及びM24も装備していましたが閉所での突入の為か突入の際には全員P228装備でした。
とにかくSITがかっこいいので気になる人は見てみましょう。

season13の10話では冒頭の誘拐事件にSITが登場。特命係と名前が似てるので間違えられました。

season14の20話では警察学校テロ事件の犯人確保に出動。狙撃班がレミントンM24を装備しています。
ちなめにここら辺から相棒はテロと犯罪の境界線や警察描写がかなり無茶苦茶になっていき、政治的な話が非常に多くなります。

season15では誘拐事件に吉岡班長以下SITが出動。
10話では警視総監が誘拐されたことでSIT(SATの可能性もあり)がMP5Jを装備し出動。
なおSITとSATの判別ができない理由として相棒ではSITもSATも黒色BDUに背部にPOLICEワッペンのため判別は肩のパッチのみなのですがこれが小さすぎて見えません。
13話と14話ではナイトビジョンにドットサイト付きMP5を装備し出動。
ちなめに本作以降吉岡班長は登場しません。

season17の10話でも誘拐事件にSITが出動しますがほぼモブ役。

そして最後の登場となるのがseason18の11話で立てこもり事件に出動します。
ただこれも名有りの刑事は登場せずMP5を装備した機動隊員が出るのみとなっています。

見ていれば分かるのですが最近の相棒はコストを抑えたいのか全て捜査一課に任せる兆候にあり窃盗事件や詐欺事件でも捜査一課が担当しています。
せっかく亀山薫が戻ってきたのだから昔みたいに派手な事件も起きて欲しいですね。

さて、続いて相棒に並ぶ21世紀を代表する刑事ドラマである科捜研の女です。
ですが本作は相棒とは違い殆どSITが登場しません。
理由としては科捜研が担当する事件とSITが担当する事件がズレている点。
また京都府警については特殊班の存在が不明瞭で名称も不明かつ警備部に編成されているという噂もあるほどです。

そのため立てこもり事件では銃器対策部隊が突入したり(見た目はほぼ相棒SIT)、特殊急襲班(京都府警にSATは存在しない)がその役目を担っています。

しかしseason17及びseason18では連続してSITが登場します。
(前述の通り、京都府警の特殊班がSITという名称かは不明なのですが劇中ではSITと呼ばれているのでSITと呼ばせて頂きます)

season17ではMP5Jにライオットシールドを装備して登場。見た目は青色BDUにフリッツヘルメットとJPC?ベストを着用しています。だいたいAmazonで防弾チョッキとかタクティカルベストって調べたら使ってる奴はやかると思いますが私はその辺は詳しくないです。
パッチこそ違いますがSPEC-SITです。
ちなめにSPEC-SITは時期によってベストの形状が違うのですがそれの差異をつけているとややこしくなるのでフリッツヘルメットと青色BDUは基本的にSPEC-SITの亜種でしょう。

その他狙撃班も登場し黒色BDUとデルタヘルメットにH&K PSG1を装備しています。

season18でもSITが登場。
ただ役職が特殊犯捜査係隊長とか訳分からんことになっている他に犯人にボコボコにされます。
ですがこのSITはちゃんとベレッタ92を装備しています。
恐らく小道具協力と衣装協力が別会社なのでこうなったのでしょうがSPEC-SIT(以降長いのでSSIT)は基本的にグロック+MP5Jが基本なので科捜研の女SITの方がいいですね。
その他、特殊犯の刑事はニューナンブM60を装備していました。

以上が科捜研の女におけるSITの登場回です。
正直、科捜研と立てこもり事件は絡ませにくいと思うので出てくれるだけでも有難いですね。

さて、今回はここまでです。
やはりSIT装備に関しては独自路線を行く相棒は面白いですね。
対して科捜研の女はSSITながらベレッタを使う点は高評価です。
ただ、京都府警がベレッタを導入しているかは不明です。
数年前の時点ではオートマチック拳銃が殆ど配備されていなかったらしいので……。
とはいえ2020年に一般警官がシグザウエルP230を所持していたのでその辺は装備しているでしょう。

ではまた次回。
次回は全ての悪の根源(?)のSSITことSPEC-SITです。




  


Posted by 田村真佑to at 05:18Comments(0)

2023年01月22日

本邦メディア作品におけるSIT(特殊犯捜査係)の描写について その1

こんにちは 三pです。
皆さんは刑事ドラマはご覧になられるでしょうか?
私は警察に憧れていた時期もあって刑事ドラマが大好きです。

さて、今回取り扱っていくのはそのドラマを始めメディア作品におけるSIT(特殊犯捜査係)の扱いについてです。
立てこもり事件が起きると重装備で駆けつけて主人公たちが真相を探るなら直ぐに突入しようとするいかつい人達、そういう描き方が多いですね。
現在日テレ系列で放送されている大病院占拠では神奈川県警特殊犯捜査係のSISが登場します。

しかしお世辞にもSISの装備にリアリティがあると言えず、昨年にAmazonプライムで公開された仮面ライダーBLACKSUNに登場するSATと比べればその差は歴然としています。

しかしSITの装備に関してはその道のサバゲーマーやマニアでも難しいそうでSATに比べて再現難易度が非常に高いと言えます。
しかし銃や描写に関してはそれっぽくする事は可能であり、この点で頑張っているドラマほどクオリティは高いと言えるでしょう。

今回、SITの来歴や前史などは素人の私が説明するよりも多くの有志によって纏められているWikipedia先生の方が詳しいと思うのでわからない人や詳しくない人はそちらを参照してください。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/特殊事件捜査係

さて、今回の記事で重要なのは
・SITが各都道府県によって別の名前で運用されていること。
・多くの場合に刑事部内に編成されており、出動する事件は立てこもり事件や誘拐事件など人質事件が多い。
・名前が似ているSATとは全くの別組織で対テロ作戦や政治的背景の強い事件に出動するSATとは違いあくまで一般人による事件を担当し対テロ作戦には基本的に従事しない(最も実際似てろ事件が起きると分かりませんが)。
・SATと違いあくまで犯人の確保を目的としている。
・つまりあくまで刑事であること。
・拳銃はベレッタ92の改良版であるベレッタ92Vertexとベレッタ90twoが主要な装備でその他はS&WM3913やS&WM36、ニューナンブM60、シグザウエルP230などほかの刑事と変わらない。
・MP5も保有しているがSATや銃器対策部隊の使用する連射可能なMP5Fではなく単発のみのMP5KPDW(SFK)を装備。
・狙撃班は編成されていない。
・MP5は特殊銃と称され、その使用に関してはSIT、SATなど問わず法令に非常に厳しく管理されていること。
※詳しくは下記のサイトを参照してください
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414M60400000016

この辺りですね。
最後に注記しておきますがあくまでドラマであることは理解した上で記事を書いております。
ドラマだからいいじゃんとは私も思うのでそこはツッコまないでください。
またドラマの引用に関しては著作権で管理されていますので画像のアップロードは基本致しません。気になる作品があればAmazonプライムやユーネクストなどで調べてみてください。
また私も全ての作品を網羅している訳ではないのでコメントなので教えて頂けると幸いです。(ちなめに小説に関しては今回は触れていません)
そしてあくまで私も素人ですのでちょっと齧ったミリオタからの視点という事でお楽しみ頂けると幸いです。
では始めたいと思います。

今回は昭和以前の刑事ドラマ及び、90年代の刑事ドラマについて紹介します。

私が確認した中で最も古くSIT及び特殊犯捜査係に相当する組織が登場したのは1975年公開の新幹線大爆破です。
警視庁の特殊犯捜査3・4・5係が列車や航空機等の事故及び事件を管轄するためか本作では特捜係が登場しています。
しかしこの当時の特殊犯捜査係にSITのような突入部隊があったかは疑問です。
この年を前後して起こったあさま山荘立てこもり事件や三菱銀行立てこもり事件は全て機動隊が突入している事から特殊犯捜査係はあくまで捜査一課の刑事として活動していたのでしょう。
実際に映画内でも犯人の制圧は機動隊が担っています。

さてドラマでの初登場は1979年から放送が開始された日本刑事ドラマの代表とも言える西部警察です。
大門軍団がSITみたいなもの……というのは置いておいてなんと1話から登場しています。
彼らの任務は暴走する装甲車を爆破する為のトラップを仕掛ける事で作中では特殊班と呼ばれています。
ただしこの特殊班もただ特殊な事をするから特殊班と呼ばれていただけで、現在でのSITのような組織を想定して登場したかは不明です。
その後はSWATと呼ばれる武装チームが作中で登場しますが特殊班の登場は確認出来ませんでした。
まあ西部警察は大門軍団が捜査及び制圧を担うためいちいちSITや本庁が出っ張ってきたら話にならないのでしょうがないですね。
2004年に放送されたスペシャル版では宮崎県警の特殊犯が立てこもり事件の対策をしている他、SATも少しだけ登場しています。

ここから西部警察のように凶悪事件を刑事が重武装で制圧していくというドラマが増えていくため、SITが登場することは殆どなくなります。

さて、それから20年が経過し1996年からテレ朝系で放送されたはみだし刑事情熱系では主人公の相棒が元特殊犯捜査係という設定で登場。
実際にSITも登場しグロックや狙撃銃で武装していました。
この当時はまだ、インターネットも発達しておらずSITの武装についても不明だったのですが当時最先端の拳銃であるグロックを装備させたのは見事と言えます(これが後々問題になるのですが)。

さて、SIT……というよりも刑事ドラマ全体に革命が起きたのが1997年にフジテレビ系で放送された踊る大捜査線です。
リアル風(リアルでは無い)な描写に所轄刑事を1人のサラリーマンとして描いたことから所轄刑事の主人公が見守るだけの誘拐事件や立てこもり事件にSITが登場します。
連ドラ版では登場しませんが1997年の年末に放送された歳末警戒スペシャルにおいて、人質事件が発生した際に登場人物のセリフから「本庁の特殊犯捜査係が来る」とSITの存在が示唆されます。
終盤に発生した警察署立てこもり事件ではSATが即突入した事もありSITは出動しませんでした。
ちなめにこの時のSATも装備に関しては公開されていないもののH&KMP5にシグザウエルP226を装備しており現在のSATとほぼ同じです。それどころか今になってもSATにグロックを持たせるドラマの方が多いのでこっちの方がクオリティ高いですね。

さて翌年に放送された秋の犯罪撲滅スペシャルで放火犯を確保するシーンにSITらしきチームが登場します。
これをSITと断定できる理由ですが同年に公開された劇場版1作目のやTHEmovieで登場したSITと装備が同じだからですね。
本作では副総監が誘拐された事もありSITが捜査本部の主導権を担います。
作中ではこれまた当時では分かっていないはずのシボレーエクスプレスに乗っています。
何なんでしょうね。

第2作のレインボーブリッジを封鎖せよでは捜査員が誘拐された事から「SITを呼べ」と捜査一課の管理官が言及しています。
結局犯人はSATが確保したのでSITは登場せず終わります。
しかし本作のスピンオフである交渉人真下正義ではSITが大活躍します。
そもそも本作の主人公が所属する交渉課はSITの誘拐が頼りない理由から設置された組織でこの世界ではSITは突入及び捜査を担当しています。
さて作中ではSITの管理官が主要人物として登場し地下鉄ハッキング事件の地上での捜査と爆発阻止のために奔走します。
但し列車を銃撃し破壊する作戦はSATが担っています。

そんな踊る大捜査線シリーズでSITの武装チームが登場したのが交渉人真下正義のスピンオフ作品でSIT管理官が主人公の逃亡者木島丈一郎です。
作品内では冒頭の立てこもり事件でSITの突入班が立てこもり犯を検挙しています。
なおライオットシールドとフラッシュバンを使用しており銃器は使用していません。
その後は管理官が逃亡者になるためSITは登場しません。

4年後のヤツらを解放せよ本編でも突入班が登場し犯人の潜伏先へ突入しています(最も空振りでしたが)。

踊る大捜査線でのSITの活躍は以上です。

さて、本作以降にSITは様々なテレビドラマや映画に登場します。
次回は21世紀を代表する2つの刑事ドラマでのSITについて紹介します。  


Posted by 田村真佑to at 01:36Comments(0)